結婚相談所というサービスは何十年も前からありますが、運用するにあたって特に決まった資格も必要なく、従業員数人程度の小規模でも事業をできてしまうためか、たびたびトラブルも起こっています。
毎年大きな数の増減はありませんが、国民生活センターによると年間2,000件程度の結婚相談所に関する相談がされていることになります。
この数は国民生活センターに相談した人の数ですから、実際には泣き寝入りしたり他の窓口に相談したりした人なども含めるとさらに多くの結婚相談所トラブルが起こっていると言えるでしょう。
この記事では、結婚相談所でのトラブルが起こってしまった方、もしくはこれから結婚相談所を利用しようとしていてトラブルなどを心配している方に向けて、
- 結婚相談所でよくあるトラブル
- トラブルの回避方法
- トラブルになった時の対処法
- トラブルに遭わないための結婚相談所の選び方
などをご紹介します。
すでにトラブルが起こってしまっている方は、泣き寝入りすることなく解決のきっかけにしてもらい、これから結婚相談所を利用するという方は安心して結婚相談所を利用するための参考にぜひご覧ください。
目次
結婚相談所でよくあるトラブル
結婚相談所でよくあるトラブルは、大きく分けると下記に集約されます。
- 料金に関するトラブル
- 紹介相手に関するトラブル
- サービス内容に関するトラブル
項目ごとにご説明します。
1:料金に関するトラブル
結婚相談所は、結婚にまで至れば総額で10万円を超えることもある決して安くはないサービスです。それほどの料金を払ってでも真剣に結婚相手を探しているのに、そこに漬け込み高額な料金を請求するような相談所もあるのです…。
追加料金が加算された
結婚相談所は、入会金や月額料金、成婚料など様々な料金構成になっており、相談所によっても料金体系も価格帯も全然違います。そのためか、「利用を始めてみてしばらくすると、思ってもいない追加料金が加算されていた」なんてことが起こり得ます。
もちろんきちんと説明していない相談所側が悪いのですが、利用者の方も契約前にしっかり確認しておくことで未然に防げるトラブルでもあります。
高額な違約金やキャンセル料が請求された
利用したけれどなかなか相手が見つからなくて、途中解約しようとすると違約金などが請求されるケースもあります。
こちらも、相談所側が事前に解約に関するルールをしっかり説明しておくべきなのですが、低質な結婚相談所は説明も曖昧です。契約前に解約のルールもしっかり確認しておきましょう。
すでに利用中という方は、そちらの結婚相談所の解約ルールにそって解約すればトラブルを防げるでしょう。
成婚料の定義が異なり揉めた
結婚相談所には「成婚料」という成功報酬のような料金があり、成婚料10万円を超える高額な所も多いです。漢字を見ても分かるように、通常であれば結婚が成立したら支払う料金なのですが、細かくは結婚相談所によって成婚料の定義が違います。
利用者からしてみればまだ結婚するつもりはないのに、親密な関係になっただけで成婚料が請求されたというトラブルも発生しています。
注意ポイント
事前にしっかり成婚料発生の条件を確認しておくようにしましょう。
2:紹介相手に関するトラブル
結婚相談所は当然結婚相手を見つける所ですが、なかなか良い相手を紹介してもらえなかったり、酷いケースでは騙されてしまうようなこともあります…。こちらは真剣に結婚相手を探しているのに、許せざる行為ですし、とても悲しいですよね。
相談所の管理や審査がいい加減でこのようなトラブルが起こることもありますし、そもそも相手が嘘を付いているケースもあります。このようなトラブルに見舞われないためにも、しっかりとした見極めが必要になります。
相手のプロフィールが全然違った
「この人良さそう!」と思って実際に会ってみたら、顔や年齢、収入、経歴などが全然違ったなんてトラブルもあります。酷い場合だと、相手は結婚していてただの遊びだったなんてことも…。
きちんとした結婚相談所なら、独身証明書の提出が義務付けられていたりプロフィール写真なども全部相談所で作成したりするので、事実と違う内容がプロフィールに載っていることは少ないのですが、規模が小さい結婚相談所では、管理もいい加減になっていてこのようなトラブルも起こり得ると言えるでしょう。
サクラが多い・希望の相手を紹介してもらえない
こちらも規模が小さい相談所にありがちなことですが、利用者が少なくて希望の相手が全然見つからない、さらにはマッチングがしないから相談所がサクラを雇って無理やり利用を続けさせようとしている…ようなことがあります。
体の関係目的でもてあそばれる
こちらは真剣に結婚相手を探しているのに、相手は遊び感覚で近寄ってくるというトラブルも考えられます。
結婚相談所は入会金なども高額である程度フィルターがかかっているので、通常であればそのような人はマッチングサイトなどに流れて行くのですが、それでも結婚相談所にまったく居ないとは限りません。
きちんとした結婚相談所であれば最初のデートは結婚相談所がセッティングしてくれたり、悪質な利用者は退会処分などの処置を取ってくれるのですが、いい加減な結婚相談所では管理もずさんで問題が放置されがちです。
結婚詐欺や投資話などに発展する
上のトラブルは体目的でしたが、お金やその他の目的で近寄ってくるケースも考えられます。
親密な関係になってきた頃にお金を貢がせ最後には姿をくらませるような結婚詐欺や、実は配偶者や交際相手がいて慰謝料などが請求される美人局のような行為、投資話・怪しい商材・怪しい宗教への勧誘など、発生自体は少ないでしょうがどれも悪質です。
注意ポイント
少しでも「怪しい」と思ったら、それ以上関わることはせずに、すぐに結婚相談所に報告しましょう。
3:サービス内容に関するトラブル
サービスがきちんとしていない相談所では様々なトラブルが起こりやすくなります。
それぞれのトラブル自体はそこまで大したことがないちょっとした不満程度の場合もありますが、悪質な結婚相談所ともなると、例えば
「強引に契約させられて」→「まともに紹介してもらえず」→「高額な追加料金を請求される」
といったように、それぞれの問題が連鎖してくる場合があります。
少しでもサービスで不満を感じたら、それ以上深く関わらず他の結婚相談所にすぐさま切り替えることも考えましょう。
強引に勧誘された・契約させられた
粗悪な結婚相談所は利用者もすぐに解約しますので、相談所側は何としても新規客を獲得しようと必死になります。
ちょっと説明を聞きに行ったらその場で強引に契約させられそうになったり、気付いたら契約していたことになっていて料金を請求されたり…。
少しでも強引さを感じたら、それ以上は関わらないようにしましょう。また、無理やり契約させられたのであればクーリングオフでの契約解除も可能です。
高額料金を払っても何もしてくれない
「料金が高い結婚相談所=良い結婚相談所」とは限りません。高額な入会金や月額料金を支払っているのに、希望の相手は見つからず、マッチングのためのサポートすら行ってくれない所もあります。
このような結婚相談所を利用してしまわないために入会前にしっかり見極めておくことが大切ですが、もしもすでに利用中という方は、解約やクーリングオフなどでこれ以上無駄な料金を払わないようにしましょう。
注意ポイント
このような相談所は解約時にもトラブルになる可能性も高いと考えられますので、必要に応じて国民生活センターなどに相談しましょう。
結婚相談所でのトラブル回避方法
ここまで結婚相談所でのトラブルについてご紹介してきましたが、やはり一番はトラブルに遭わないために事前に対策を取っておくことです。そこまで難しいことではありませんので、これから結婚相談所を利用するという方はぜひ参考にご覧ください。
まずはしっかり情報収集
このようなトラブルは、利用者の無知に付け込んで行われることが多いので、利用者がしっかり情報を得ることが大前提です。
例えば、「うちほど安い相談所はありませんよ!」と契約を迫られそうになっても、料金の相場や他にも追加で料金が発生することを知っていれば、安易に契約までせずに済むかもしれませんね。
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信頼できる結婚相談所を探す
結婚相談所の開業には特に資格はいりませんし、少人数でもできてしまいますから、玉石混交で良い相談所・悪い相談所が様々です。
シンプルですが、トラブルに遭わないためには良い結婚相談所を探していくべきです。このことはとても大事なので、後半でさらに詳しくご説明します。
契約前にしっかり確認を行う
料金トラブルで特に多いのですが、「契約前にしっかり確認しておかなかったから…」というケースが多いです。
- 総額いくらかかるのか?
- 他に追加料金はないのか?
- 解約したい時はどうすればよいのか?
- 成婚料の発生条件はどうなっているのか?
など、しつこいくらいに契約前に確認しておきましょう。
トラブルが少ない結婚相談所を探すための知識
上でも触れたように、トラブルに巻き込まれないためにも、優良な結婚相談所選びが非常に重要になります。こちらでは、
- 信頼できる結婚相談所の特徴
- トラブルが起きやすい結婚相談所の特徴
- おすすめの結婚相談所
についてご説明します。
信頼できる結婚相談所の特徴を知っておこう
1:大手・運営年数が長い
結婚相談所の数や規模は様々あるとお伝えしていますが、やはり信頼がおける相談所は大手で運営年数も長い所です。後で具体的な相談所もいくつかご紹介しますが、他のサービスでも名前を聞くような大手が事業の一環として結婚相談所を行っている所も多くあります。
やはり大手であれば、企業のイメージもありますしサポート体制も整っていますので、万が一トラブルになってもすぐに対応してくれる可能性が高いです。
そもそも、そのようなトラブルを起こさないための管理もしっかりしているでしょう。トラブルに遭いたくないなら、やはり大手一択と言っても過言ではありません。
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2:団体・連盟に加入している
結婚相談所の開業に特に資格は必要ありませんが、結婚相談所にまつわる団体や連盟ならあります。信頼がおける結婚相談所なら団体・連盟にも加入していますので、以下のリンク先や公式サイトをチェックしてみてください。
日本ブライダル連盟 日本仲人連盟 日本結婚相談協会 日本結婚相談所連盟 |
3:しっかり説明がされている
きちんとした結婚相談所であれば、契約前には料金や利用方法などきちんと説明できるよう、マニュアルもしっかりしています。
逆に説明が不十分でこちらからアレコレ質問する必要があったり、資料や契約書などもすごく分かりにくいようであれば、契約を見送って他の結婚相談所も検討してみても良いでしょう。
トラブルが起きやすい結婚相談所の特徴を知っておこう
反対に、トラブルが起きやすいような結婚相談所はどのようなものがあるのでしょうか?端的に言えば、上の信頼できる結婚相談所の正反対の所となりますが、ここでは例を出しながらご紹介します。
1:小規模で運営年数も浅い
全ての小規模結婚相談所がそうだとは限りませんが、小規模だと対応スタッフや利用者数も少なく、トラブルが起きやすくなると考えられます。運営年数も短いことで、相談所としてのノウハウも少なくトラブル対処にも慣れていないと言えるでしょう。
2:団体・連盟に未加入
上記でもご紹介した団体や連盟には、加入のための審査があります。条件を満たしていない結婚相談所は簡単に加入できないので、結婚相談所選びの1つのフィルターにできるのではないでしょうか。
3:スタッフの勧誘が強引・説明が雑
トラブル内容の項目でも触れましたが、強引な勧誘や説明不足などがトラブルの発端になることが多いです。入会前には一度話を聞きに行くことになるかと思いますが、その時に違和感があれば他の結婚相談所を検討しましょう。
例えば、「今なら異性の相手が多いのでチャンスですよ!」などと契約を迫られたり、契約書の隅っこや裏側に注意事項が書かれているような説明不足が見当たれば要注意です。
トラブルが少ないおすすめ結婚相談所はココ!
こちらでは、トラブルに遭わないために具体的に信頼できる結婚相談所をいくつかご紹介します。
詳しく知りたい方は、以下のリンク先や公式サイトなどもご覧ください。
おすすめ!ゼクシィ縁結びエージェント
結婚に関するサービスで「ゼクシィ」というサービスは必ずと言って良いほど聞いたことがあると思います。そのゼクシィプロデュースの結婚相談所です。
ゼクシィそのものの知名度もそうですが、ゼクシィ運営会社は求人広告や人材派遣など手広く事業展開している「リクルートグループ」です。
企業規模や知名度は申し分ありませんし、ブライダル分野にも特化しているのでかなり信頼が出来そうですね。入会金や月会費もお手軽価格で始めやすいので、ぜひ前向きに検討してみてください。
専任のコーディネーターがサポート
結婚相談所 顧客満足度2年連続1位
入会金 | 30,000円 | 月会費 | 9,000円~ |
年代 | 20~50代 | 会員数 | 27,000人以上 |
対応地域 | 1都1道2府9県 |
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おすすめ!エン婚活エージェント
「エン転職」で有名な「エン・ジャパン」のグループ会社が運営する結婚相談所です。こちらも企業規模で言えばかなりの大手です。
上のリクルートもそうでしたが、求人・転職系なら求職者と企業をマッチングさせる、結婚相談所なら結婚したい人同士をマッチングさせるということで、事業展開もしやすいのでしょう。
対応地域も広域で、入会金や月会費などの料金もかなり安いと言えます。さらには全額返金保証などもありますので、特に安く利用したいという方はぜひ検討してみてください。
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おすすめ!オーネット
料金は上の2つよりも高い中間くらいの金額なのですが、会員数は5万人近くと業界トップクラスの多さです。
また、年収学歴証明書が必須になるため、「プロフィールと違う」というようなトラブルも防げるでしょう。理想の相手をしっかり見つけたいのであれば候補の1つですね。
平均8ヵ月の交際でゴールイン
無料で理想の相手を検索できる
入会金 | 30,000円 | 月会費 | 13,900円~ |
年代 | 20~50代 | 会員数 | 49,000人以上 |
対応地域 | 全国40支社 |
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結婚相談所でトラブルになった時の対処法
ここまでどちらかというと「トラブルに遭う前」の内容がメインでした。しかし中には「すでにトラブルが起きている」という方もいるかもしれません。
ここでは、すでに結婚相談所でトラブルに巻き込まれてしまった時の対処法についてご紹介します。
トラブル対処法1:周りに相談する
自分がトラブルに巻き込まれた時に一番やってはいけないことが、一人で悩んで泣き寝入りや問題の放置をしてしまうことです。トラブルの大小に応じて様々な相談先がありますので、少しでも困ったらまずは相談するようにしましょう。
結婚相談所に相談
紹介された相手とのトラブルに遭った場合はまずは結婚相談所に報告・相談してみてください。しっかりした結婚相談所であれば、きちんと対応やアドバイスをしてくれます。
もし結婚相談所に相談しても、対応がいい加減で改善されないようであれば、次にご紹介する国民生活センターに相談してみても良いでしょう。
国民生活センターに相談
国民生活センターは、消費者問題全般のアドバイスを行ってくれる機関です。結婚相談所とのトラブルでお困りでしたら、まずは相談してみましょう。
冒頭でも触れたように、国民生活センターへの結婚相談所に関する相談は年間2,000件ほどあります。数はそこまで多くはありませんが、対応にも慣れているでしょうし、過去の相談内容などから的確なアドバイスも期待できます。
また、以下でご紹介するクーリングオフの相談も出来ますので有効活用してみてください。
【参考】国民生活センターの相談窓口
警察や弁護士に相談
もしも以下のような重大なトラブルに発展してしまっている場合は、すぐに警察や弁護士に相談するようにしましょう。
- 脅されて高額な金銭を請求されている
- 金銭を騙し取られた
- 無理やり性行為を強要された
対応が遅れると更なる問題に発展していくかもしれませんし、相手を取り逃がしてしまうかもしれません。
トラブル対処法2:クーリングオフをする
結婚相談所は、特定継続的役務提供にあたり、書面を受け取ってから8日間はクーリングオフをすることができます。もし入会してみて「話と違う!」ということがあったのでしたら、すぐさまクーリングオフの手続きに移ってください。
悪質な結婚相談所は「うちはクーリングオフは無効です」などと、根拠のないことを言ってくるかもしれませんが、鵜呑みにしてはいけません。
先ほどの国民生活センターに相談しながら手続きを進めていってください。クーリングオフが完了すれば、料金も戻ってきて、契約も違約金なしで解除できます。
【参考】クーリングオフ書面の書き方と記入例|送付前に確認したい注意点3つ
まとめ
この記事では、結婚相談所でのトラブルや回避方法についてご説明しました。トラブルを未然に防ぐには、まずはしっかり情報収集を行い契約前には確認をきちんと行うことです。
また、結婚相談所選びも大事になります。大手の結婚相談所の方がトラブルも少なく対応もしっかりしてくれますので安心ですね。
もし、すでにトラブルに巻き込まれてしまったという方は、まずは他の誰かに相談するようにしましょう。専門家のアドバイスをもらえれば、解決できるトラブルも多くあります。